【時事中国語】小皇帝(2)

中国人のみんながみんなこうだということでは当然ありませんし、
留学時代にたくさんの友人ができました。
その大部分はしっかりしたまじめな人で、「日中関係」という点まで含めて
人間関係で嫌な思いをしたことは数える程しかありません。
 
ただ、ごく一部とは言えこのような輩が存在するのも厳然たる事実です。
前回「6人に甘やかされて育った」と書きましたが、
成人したこの子が、今後はその6人を養っていかなければなりません。
それだけでなく、もう既に「一人っ子世代」が就職して企業の主要な戦力となり、
また結婚して子供を産み育てる時代に入り始めています。
「こんな様子で中国は本当に大丈夫なのだろうか」という不安の声が上がるのももっともな話です。
 
なお、上記以外にも
「若者人口(≒労働人口)の急激な減少」
「急速な高齢化」
など少子化の悪影響は早くから政府によっても認識されており、地域差はあるようですが最近になって
「夫婦が共に一人っ子の場合は2人まで子を持つことを認める」
「農村戸籍の夫婦には2人目まで認める」
(中国の戸籍にはには都市戸籍と農村戸籍の2種類があります)
などといった緩和策も導入されて来てはいるようです。

ちなみに、2人目以降の子を設けるとどうなるか?
ズバリ「罰金」です!戸籍登録する際に罰金を支払うのだそうです。
ただ、一回限りの罰則で、しかも富裕層の人々にとっては大したことのない金額
(「日本人の感覚的には数百万円程度」と聞きました)なので、
広東省など経済が発展している地域では2人っ子が多い、と中国人の友人から聞いたことがあります。

このように、富裕層にとっては有名無実の罰則ですが、ではその逆、
相対的に貧しい農村で暮らす人々にとってはどうかと言うと、
こちらは実はたいへん深刻な問題があるんです。

まず金額が高い!
私のような一般人にとっては、数百万円というのは相当な負担です。
中国の農民の方にとっても、それは同じです。
「だったら1人で我慢すればいいじゃん」
と思いますが、そう簡単には事が運ばないのが中国の難しいところです。

中国の田舎には、
「女の子を産んでも非力なので野良仕事はできないし、
 結婚したら家から出て行ってしまうので男の子を産まないと意味がない」
という封建的な男尊女卑の考えがまだまだ根強く残っているんです。
なので、1人目が女の子だったら当然「2人目を」という話になります。
農村戸籍であれば上記の通り問題はありませんし、
2人目が男の子ならそれはそれで問題解決、となります(男尊女卑の考えが残っているのは別として)。

で、2人目も女の子だった場合、諦められれば良いのですが、諦められない家庭というのも存在します。
そして、こちらが「黒孩子」という深刻な問題を引き起こしています。

3人目以降は問答無用で罰金です。かと言って、そんな大金を払えるわけでもない。
では生まれて来た子はどうなるか、というと、戸籍登録をしてもらえないという、
あまりに安易な行動を両親が取ることになります。
つまりこの世に存在していないことになるので社会保障の類が一切受けられません。
学校にも行けないので教育を受けることもなく、農村から出ることなく一生を終えることになります。

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